2022
9.6
マンガ家はマンガを教えたい? 「belne×竹宮惠子 公開対談」開催

2022年9月4日(日)東京都江東区・東京ビッグサイトにて、共にマンガ学科のある大学にて熱意ある教鞭をふるい続けている竹宮惠子氏とbelne氏による公開対談が開催されました。

両氏の交流はおよそ50年にもわたり続いているといいます。その長い時でbelne氏は竹宮氏へマンガに対する愛をぶつけ続け、遂には竹宮氏からマンガを教える側へと引っぱりこまれます。
「マンガ家はマンガを教えるのが好き」というのはbelne氏が昔から口にしていた言葉で、「マンガ家は職人というべく、マンガの技法や表現など自身が得た技術を後世へと伝え、また読者の立場としても、感銘を受けたコンテンツを伝えずにはいられない。受けた側へもまた自己昇華をしながら次へ次へと繋いでほしいのだ」と、自身の経験談や竹宮氏との思い出話を交えつつ、目を輝かせながら語っていました。
それに対する竹宮氏の笑顔もまるで女子会のような、内容はシリアスであっても気心の知れた両氏の表情は明るく、笑顔に溢れる対談となっていました。

教鞭をとる半面、belne氏はイベント内でもワークショップを解説したり雑誌でマンガの描き方を連載するなど、学生だけでない、プロマンガ家を夢見るひとたち、または単純にマンガが描きたい、という想いをもったひとたちの標となり続けました。

そういった長年の功績を称えられ、氏は今年度文化庁メディア芸術祭において功労賞を受賞。今回の対談はその功績を記念し実現したものですが、会場にはかつて竹宮、belne両氏が見いだし、現在もプロとして活躍しているマンガ家たちも大勢訪れていました。
みな口々に笑顔で思い出を語る人、涙交じりに恩義を語る人、belne氏と出会い、氏を教壇に立たせた竹宮氏、その慧眼通りに素晴らしい功績を生み出し続けるbelne氏、追随するクリエイターたち……
両氏の取り組み、成果、そしてマンガへのあくなき情熱をこれ以上見せつけられる場面はないように思えました。

(画像・文:柳生柳)

関連記事

ページ上部へ戻る