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7.4「ー 繍しく刺るな [utsukushikualuna] ー 吉元れい花 + バロン吉元 + エ☆ミリー吉元 」開催中
第25回 太郎賞受賞者特別展示
岡本太郎現代芸術賞受賞作家 新作特別展示
「ー 繍しく刺るな [utsukushikualuna]ー 吉元れい花 + バロン吉元 + エ☆ミリー吉元 」
2023年6月21日(水)〜7月9日(日)
東京南青山にある「岡本太郎記念館」にて、異色の作品展が開催された。当協会員で理事でもあるバロン吉元氏の奥様、刺繍作家の吉元れい花氏が昨年第25回岡本太郎現代芸術賞、岡本太郎賞を授賞された事による新作企画展。れい花氏はこれまでもバロン氏主催の「キャラクターアート展」などで刺繍作品を発表してきたが、大病で入院した時に岡本太郎氏と太陽の塔の幻のようなものを見たことをきっかけに岡本太郎現代芸術賞に応募、見事歴代最年長での受賞となった。同賞で刺繍作品の受賞は初めて。
平面に施された刺繍は、束ねたり縫い合わせたり、あえて裏側を見せるなど、動きのあるエネルギッシュな表現が行われている。刺繍の海を突き破り、太陽の塔が顔を出す。ディレクションはエ☆ミリー吉元氏。刺繍の国「繍国」の物語。大きな花々は意志を持ち、葛藤し、互いに呼び掛け合い、命を生み、広がってゆく。宇宙に溢れる命たちの叫びが文字になって溢れる。そこにバロン氏の巨大な赤い手が伸びる。これは氏の自画像だそうで、そこにちっぽけな尺取虫とそれを見る小鳥がいる。これは宮本武蔵の絵にあったモチーフ。次の一瞬どうなるかの緊張感。尺取虫も小鳥も戦っている。岡本太郎氏の言葉「生きるとは、死と直面して戦うことである。そこに真の生き甲斐がある」が迫ってくる作品群であった。
岡本太郎記念館:第25回 太郎賞受賞者特別展示 | 岡本太郎記念館 (taro-okamoto.or.jp)
<写真・文:大石容子>