お知らせ
7.42022
『熱海土石流災害から1年を迎えて』 常務理事 三浦みつる
昨年の伊豆山土砂災害義援金チャリティでは多くの漫画家に参加ご協力をいただき、あらためて心より感謝申し上げます。発災から1年を迎え、その後被災された方々や被災現場がどのような状況になっているのか、皆様とても気にかけていらっしゃるかと思います。
先月に静岡のSBSテレビより、7月3日放送の災害特番内で協会の義援金チャリティ活動について再取材したい旨の打診があり、私が現地に赴き対応してまいりましたのでご報告申し上げます。
チャリティ終了後に森川ジョージ常務理事と共に被災地を訪れたのが昨年の11月下旬。あれから7ヶ月が経ちましたが、同じ場所から見た被災地の風景はほとんど変わっていませんでした。同行した記者の話によると、現在も避難警戒区域に指定されている場所は立ち入り禁止のロープが張られ、家を修復したり建てたりできない状況だそうです。そんな折、発災当時に繰り返しニュース映像でも映し出されていた、あの赤い4階建てのビル(丸越酒店)の取り壊し作業が漸く始まったところでした。そのビルのすぐ近くに献花台が設けられています。前回は残念ながら献花台がまだ設置されていなかったこともあり、お花を手向けることができませんでしたので、今回は僭越ながら私が協会総代として献花して参りました。
そこから土石流が流れた逢初(あいぞめ)川沿いに伊豆山神社参道の階段を下り、国道へ出てから伊豆山港が見渡せる場所まで歩いてみました。(猛暑の中、正直きつかったです)土砂は国道でバスを巻き込み海まで流れ込んだという話を伺って、改めて災害規模の大きさに驚かされました。国道に架かる逢初橋の赤い欄干も、1年が経つというのに未だ壊れたままです。
昼食は国道沿いの「そば処木むら」というお店で摂りました。ここも土石流の被害を受け、昨年末にやっと営業を再開されたそうです。そしてこの商店街の並びに海の見えるカフェ「あいぞめ珈琲店」があります。ここは地元ボランティアの方が被災者のためにクラウドファンディングで資金を募り、今年4月にオープンされたそうです。カフェはここ伊豆山地区の住人や全国から応援にみえた人たちが集う交流の場となっています。働いている従業員も大阪から来たボランティアです。ここで代表の方から色々とお話を聞かせていただきました。じつはこの方も地元で青果店を営んでいて土石流の被災に遭われたそうです。スマホに収められていた発災当時の写真や映像を見せながら、どれだけ恐ろしかったかを克明に説明していただきました。テレビのニュース映像からでしか知らない私たちにとっては、その恐怖は想像を遥かに超えるものに違いありません。
午前11時から夕方4時まで、5時間に及ぶ同行取材でしたが、やはり現地に足を運び、実際にこの目で見なければわからないことを改めて実感しました。正直なところ復興までは相当な困難と歳月がかかるであろうと思います。被災された方々が1日も早く、安心して暮らせる生活を取り戻せますよう心より祈念いたします。
最後になりましたが、私たちのお贈りした義援金は他と合わせてすべて被災者の方々に分配され、受け取られた皆様はとても感謝されているとのことでした。
以上
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