- Home
- 展覧会・イベント情報
- 荏柄天神社「絵筆塚祭」執り行われる
10.8荏柄天神社「絵筆塚祭」執り行われる

2026年10月4日(日)、神奈川県鎌倉市にある荏柄天神社にて「絵筆塚祭」が執り行われました。
寸前まで荒天続きだったことへの心配を余所に、前日の漫画絵行灯点灯時にも天候に恵まれ、当日も過ごしやすい陽気の中をとても穏やかな時間が過ぎてゆきました。
参道には漫画家による漫画絵行灯が掲揚されていて、これには毎年いくつかのテーマが設けられます。
かつて「かっぱ塚」を建立した故・清水崑氏を偲ぶ祭である縁からテーマは「かっぱ」、さらに天神様であることから勉学縁のものが揃う所へ今年のテーマには、まず「かっぱ」「達磨」が、そこへ今年は「クマ」が入りました。
目新しいものに意識を向けるのは漫画家の性でしょうか?かっぱを描く漫画家ももちろん大勢いましたが、今年はクマの行灯が数多く目立っていました。「近年、獣害の影響でなんとなくタブーとなっていた所があったので描きづらい所があったけれど、テーマ幸いと描きたかった欲求が一気に吹出してしまったのかも(笑)」と語ったのは小河原智子氏。
漫画行灯を楽しみながら参道を行くと、境内に構えられた祭壇があります。
入り口付近には大色紙があり、ここへ漫画家達が古筆を用いて次々と寄せ描きをしていきます。それは「古筆焼納の儀」にて、宮司による祝詞奏上に続き古筆とともに焚き上げ供養がされてゆきました。寄せ描きからここまでおよそ1時間程度のできごと…参列者は儚くも貴重な瞬間に立ち合えていると言えるでしょう。
他にも拝殿には「かっぱ絵コンクール」の展示と表彰式、毎年好評を博している漫画家たちによる「似顔絵コーナー」もありました。ここには同祭代表を務める二階堂正宏氏の姿も…祭礼のため正装に身を固めていた氏は「慣れないんだよ…」と、少々気恥ずかしそうで、スーツ姿のまま似顔絵ブースに入りながら「自分にはこっちの方が合ってるんだけどなぁ」といつものカジュアルさで筆を走らせていました。
今年の漫画絵行灯は新しく名前が連ねられたものと、例年掲揚されていたはずの名前が見られなかったりと、ある意味目新しくも見えました。同じ祭事でも差異は必ずあるもので、古からの神事を大切にしながら新しい風を感じる探訪もいいのかもしれません。
(画像・文:柳生柳)


