2024
10.2
特別展「大漫会の漫画家たち」石川サブロウ氏×鈴木晴彦氏 トークショー開催

 練馬区立石神井公園ふるさと文化館にて開催中の特別展「大漫会の漫画家たち―石神井公園の桜の木の下で―」では、幾つかのイベントが催されている。
 9/29は、大漫会の発起人の一人である石川サブロウ氏×元少年ジャンプやスーパージャンプなどの編集長であった鈴木晴彦氏のトークショーに大勢のお客様が集った。タイトルは「編集者と漫画家の打ち合わせ」だ。

 まずは、ふるさと文化館の館長を務めている村上もとか氏の挨拶から始まり、トークショー中はオブザーバーとして席に着いた。鈴木氏が進行役となり、石川氏を担当していた時代を振り返りながら、石川作品を紹介した。
 その中で「編集者との打ち合わせ」は日本の漫画ビジネスが産んだ慣行、漫画家に締切を守ってもらいながら人気アンケート上位維持の為に「出版社が持ち込んだ装置」だと語る。編集者はサラリーマンであり漫画家は自由業であるが、共に話し合い意見を交わし合う。漫画家はピッチャーであり編集はキャッチャーだと表現する。
 なかなか真面目なトークが続くかに見えたが、暫くすると思い出話に花が咲き、石川氏が「連載が長引くと面倒くさくなって来て〜」等と笑い、鈴木氏は「石川さんは相手が年上でも敬語を使わない漫画家。ちばてつや先生にも途中からタメ語になった」等と話し、数々の逸話に客席は爆笑させられた。

 面白すぎて、時間があっと言う間に過ぎてしまった。石川氏が、練馬の漫画家集団「ぽけまん」を紹介して「宜しく!」と話し、お客様との質問コーナーで幕を閉じた。石神井公園ふるさと文化館の企画や構成、設備がとても良く、イベントも展覧会も楽しい。11/4迄開催中。

<画像・文:岸田尚>

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