漫協ニュース

震災10年復興祈念 起き上がりこぼし福島展 開催中(2)

2021年03月18日掲載

 フランスで始まった「起き上がりこぼしプロジェクト」は一会場では展示しきれないほど点数が増え、近年は会場に合わせたチョイスでの展示が主になっています。「こむこむ」は、プラネタリウムと図書館、体験学習ができる様々な部屋がある子供向け教育文化施設なので、当協会員による「まんがこぼし」と、同時期に開催されるウクライナ・スラブチチからの作品中心の展示となりました。そのほかデザイナーやスポーツ選手俳優など各界著名人、広島・長崎・京都各市長の作品など合わせてこぼし258体、ウクライナの子供達による素晴らしい大作「キッズゲルニカ」も来場しました。会場は建物入ってすぐの広場で、当協会会長ちばてつや氏、理事長里中満智子氏ほかのビデオメッセージも流されています。

 「まんがこぼし」には新しく「コロナ禍からの起き上がりこぼし」が追加されました。一人で訪れる熱心な漫画ファンが多く、皆さん時間をかけてじっくり見ていかれるそうです。展示方法は各会場いろいろですが、こぼし全体に絵をつけた作品が多いので、背面も見られる展示は製作した側としても嬉しいものです。コロナ禍ではありますが、対策を十分にとり、最初の土日の来場者は600人を超えたとの事です。起き上がりこぼしは、何度ひっくり返されても起き上がります。作品に触れることはできませんが、各作品の強く起き上がる精神が見る方の励ましになればと願います。

 この福島市での展示ののち、7月に、同じく福島県の会津若松での展示が予定されています。福島はとても広い県です。山などによって浜通り、中通り、会津地方の三つの地域にほぼ分かれており、産業や食文化も違います。「会津」と「福島市」はお互いに「遠い」という認識で一致しているようで、同じ県内といえど「近くで開催される」という感覚はないようです。

 「こむこむ」は近代的な施設ですが、会津は一転して会場は「蔵」です。会津若松は蔵が多く残る街です。古い建築物の保存活用が盛んで、酒蔵、蔵を改造した商店や飲食店、蔵付きの保育園や病院もあります。会場に予定されているのは、蔵の中を二階建てに改造したフォトジェニックなギャラリーです。蔵から続く屋敷も古いガラス窓や豪華な欄間な
どに飾られ、代々伝わる調度品が並び、鑑賞できます。まんがこぼしが並んだらどんなに美しい展示になるか、とても楽しみです。

 

(記事・写真:会報部 大石容子)

 

 

© Japan Cartoonists Association