資料

2017年12月01日掲載

管理・利用・用務・夢想

幸森 軍也

昨年度につづいて、平成二八年度も文化庁メディア芸術アーカイブ推進支援事業をすすめた。内容は協会に寄贈された著書のデータベース作成。現在六二六〇冊までおわった。さらには保存のため一冊一冊にビニールカバーをつけた。

また協会に保管されていた漫画展覧会のポスターのスキャニング、データベース化を実施した。この中には一九六八年の「漫画一〇〇年」展のポスターも複数枚あり、この展覧会は協会の全面協力のもと実施された。出展者は近藤日出造初代理事長から寺内純一、手塚治虫、ちばてつや現理事長まで約三五〇枚。文字通り錚々たる漫画家さんたちが寄稿している。出展された原稿のほとんどは協会に寄贈され、大宮にある漫画会館に寄託されている。協会にも別途すべてのポジフィルムがある。約五〇年前の開催であり今となっては展覧会のことも原稿のことも記録にたいしてのこっていない。

われわれは原稿の保管状態を確認するために大宮におもむいた。おどろくべきことに湿度管理、温度管理された保管庫に描かれたときとほぼおなじ状態でのこされていた。これを利用しないのはもったいない。実はそこには北澤楽天さんの遺品などもたくさん……。時価数億円?

過去の協会報を調べたら、これらのことがすべて記載されていたのである。

だとしたら協会報は情報の宝庫ではないか。現在の協会報もいうまでもなく超豪華執筆陣によって貴重な写真、漫画、情報など満載なのである。よく読んでみて。ほんとうなら原稿料も時価数百万円?

協会報にはそもそも目次らしいものもなく、執筆者も掲載された漫画や写真もいちいち現物にあたらないとすぐにはわからない。これを一覧性の高いデータベースにすべきではないだろうか。

こうして見まわしてみると貴重なものとして保存はされていても管理されていないもの、利用されていないものはけっこうある。日々の雑用に追われて管理まではなかなかできないと、実感される方も多いのではないか。たとえば写真。撮るだけで撮影日時や場所、誰が写っているかが記録されていないと他人からはもうわからない。たとえばビデオ。たとえば音声テープ。これらはデジタル化しておかないと、素材の劣化により、または再生機の故障や製造中止で再生できなくなる。もちろんデジタルが万能ではないが。漫画家さんなら似顔絵や一コマ漫画、カットなどもいつ描き、掲載された作品とまでしっかり記録されているだろうか。管理されていないと利用もできないのである。

このような手間ひまかかる作業を後世の利用のためにしっかりと監督しなさいと、文化庁が補助金を交付してくれているのだ。ありがたい。平成二九年度も助成金がおりれば協会報のデータベース化、写真や音声テープのデジタル化などを目指したい。公開や利用方法については検討が必要であろうが。

例によって素材をお持ちの方は是非ご協力ねがいたい。

平成28年度報告書 1

平成28年度報告書 2

 

 

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